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米澤穂信「いまさら翼といわれても」読書感想文

先日発売された米澤穂信先生の小説「いまさら翼とよばれても」を読み切った。

発売日に近所の本屋へ行くも店頭には無かったためアマゾンで購入。購入してから一気に読み切った。

本作は「古典部シリーズ」の第6作目。1作目の発売からすでに15年経っており、前作「ふたりの距離の概算」発売からすでに4年以上が経っているためファン待望の新作であった。

さて、以下はネタバレになるため未読の方はスルーして頂きたい。

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話題の書「失敗の本質」

いまビジネスマンを中心に話題の書となっている「失敗の本質(著:戸部良一他)」。むかし書店で立ち読みして断念したが、長期休暇もあることから思い切って買って読んでみた。

この本は、読む人の知識量や何を求めて読むかによって評価が大きく分かれる本だと思った。

まず、そもそも本書を読む土台として、歴史の知識があるのか。特に太平洋戦争(本書では「大東亜戦争」と称す)に関する知識があるかで、理解の深さが変わってくる。少なくとも、明治維新以降の日清・日露戦争、日本が参戦しなかった第一次世界大戦、そして日本による中国大陸進出から日米開戦、終戦までの大まかな流れを知らなければ、読むのはツラいと思う。

それから、本書は対米戦争については最初から負けるとわかったうえで、「戦略・戦術・戦闘」のうち戦術フェーズを取り上げたものであることから、戦略について期待して読むと得るものは少ないかもしれない。

また、各々の分野における専門家が書いているため学術書に近く、表現は迂遠で重複するものが多い。そして、執筆者が6人もいるため、1ページ目から最終ページまでを貫く芯みたいなものは存在しないため、章ごとに頭を切り替えるのに苦労した。

以上の前提条件のもと読了したが、まずは太平洋戦争の愚かさを改めて痛感した。リーダー不在のままズルズルと負け戦を続ける恐さ。そして、職業軍人だけではなく「一億総玉砕」として一般国民の命が何ら顧みられることなく無くなっていく。「国家のため」と称して軍人も一般国民も、いわばカルト状態のように死地へ進んでいく。

本書は社会学的見地からよく検証された内容だと思うが、心理学的なアプローチからも研究したいテーマだと思う。戦争という異常な心理状態の中で、人は何を考えどのような決断を下したのか。ぜひ、最新の心理学や脳科学の分野からもアプローチしてほしい。

最後に、改めて思ったのが、生きた知識というのは自分の頭で考え、実践したものでなければ得られない。いわゆるハウツー本には昔の名著を現代訳したうえでご丁寧に「こんなビジネスシーンで使えるぞ」みたいな上から目線で書かれたものがあるが、そんな受け売りの知識では実生活で役に立つことは無い。本書においても、最終章では現代の組織論にあてはめて書かれた文章が少しだけあったが、やはり自分の頭で考えることが大事だと思う。

書評「歴史が面白くなる 東大のディープな日本史」

歴史が面白くなる 東大のディープな日本史歴史が面白くなる 東大のディープな日本史
(2012/05/15)
相澤 理

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この本は、東京大学の入学試験に受かるために、大手予備校講師が金儲けも兼ねて書いた本

などではありません。

この本の趣旨は、東京大学の入学試験問題(略して東大日本史)を通じて、歴史の奥深さを学び、さらには「なぜ、日本はあの戦争を行ったのか」という究極命題にたどり着くことです。

「なぜ北条氏は征夷大将軍になれなかったのか」「大久保利通は本当に強権的独裁者だったのか」「昭和期の日本は強調外交以外に取るべき道は無かったのか」

など、正直に申し上げて、日本史の素養が無ければ正確には読み解けませんが、東大合格レベルでなくとも内容はわかります(読者の私が東大卒でないことからも間違いないです)。

「歴史は過去に起きたことであり、現在を生きる自分たちには関係ない」と言う人もいますが、我々は先人の行いから多くを学び、未来に活かすことができるはずです。もし、本書の内容が長くで冗長だと感じたら、せめて最後の章だけでも読んでみてください。そこには、福沢諭吉先生が言った「一身独立して一国独立す」という言葉の真意がわかるはずです。

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